SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

夜空はいつでも最高密度の青色だ

「東京には黒がないからね。」

先日、打ち合わせ帰りに宮益坂坂でタクシーに飛び乗り、センター街を斜めに眺めながら東急本店とドン・キホーテの間を曲がり、まだ昼だというのにラブホテルのネオンが煌々と輝く円山町にある映画館に着いた。
開始丁度にスクリーンにたどり着き、隣の席の人が置いていた荷物を「あ、すみません。」といいながらどかしてもらい席に着く。

EとF列はほぼ満席だった。
AからD列は誰もいない。

それであればC席辺りでよかったなぁと思いながらカバンを床に置く。

映画 「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
昔から「お前がいいっていう映画は眠くなる。」と言われ続けている僕にとっては少しテンポが早かったし、うむむ、と思うところもあったけれど、だいぶやられた。

ヒエラルキーというか、どこかの新しく立ち上がるプロジェクトでペルソナにされそうな人物が急に出てきては、愛している、といって去っていく。

最近何本か主演の池松さんの作品を見たのだけれど、気になっている。

落ち着いてみていられないというか、危なっかしいというか。
真っ白いワンピースをきた人と、一緒にトマトソースのスパゲティを食べているときのような心境だ。

すごいなぁと思う。

Shingo KURONO