SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

しりとりのようなもの

人間の頭というのは一体どうなっているのだろう。

ある紙面のレイアウトをしている時に、全く別のロゴマークのアイデアがポーンと浮かんだりする。
そのポーンと飛び立った蝶々を捕まえに行くのだが、蝶々は手をすり抜けて、捕まえたと思えば桜の花びらだったりもするし、綺麗な蝶々のはずが、擬態を得意とする蛾だったりもする。
これだから未だに予定通りに進まない。

でもまぁ、それも人間らしくていいか、ということにする。

大体のことがデータで分析できるようになったけれど、言ってみれば23度に設定されたデニーズのエアコンが快適だと思う人とそうでない人がいるわけだ。
たいていの場合、ファミレスは寒いし、電車の中は暑い。

港区にだって築60年の木造の一軒家はある。
多数決的にデータで理解しようとしても、間違うことだってあるかもしれない。

この間ADOBEの分析結果で、「自身をクリエイティブだと思うか」という問いに対して、YESと答えた20歳未満の若者はパーセントにして一桁だったらしい。
周りの人が、あいつはクリエイティブだなぁと思うかどうかは計測されていない。

そんな自己評価的なクリエイティブなんてなくていいような気がする。
電球はもう何年も昔にエジソンさんが頑張って頑張って、すでにどこにでも手に入る世の中だ。