酒米って色々なところで「おいしくない」って言われ続けています。涙
米としてこの世に誕生しているのだから、美味しくないはずがない!!!
そう思い、ラジオの企画で「酒米実食」を提案したところ満場一致で企画が通り、先日の放送で実食を行いました。
酒米はよく「酒造好適米」とも表記されますが、要は日本酒を造るのに適したお米ということです。
ここで「日本酒に適したお米とは?」という声が聞こえてきますが、
日本酒に適したお米とは心白がしっかりとあり、純粋なでんぷん質が多くあることが必須。そのうえ、精米に耐えうるしっかりとした強度も必要になってきます。
酒米をみると通常の飯米よりも少し粒が大きく、精米歩合に応じて削っていきます。
つまり、私たちが食べて「おいしい」と感じる部分やヒトにとっての栄養は日本酒造りでは「雑味」に変わってしまうのです。
放送では扁平精米の精米歩合60%の酒米と同じ品種の玄米を食べ比べてみました。
まずは、精米歩合60%の酒米から、、、
・・・・もぐもぐ
・・・・うん、味がない!!!
これか!!
口々に「美味しくない」と言われてしまう所以がわかりました。
酒米はすっきりとした味わいになりすぎで米を口に含んだときの香りや甘味がほとんどない。もぐもぐと食べていても味がダイナミックに変わることはなく、平たん。
そして飯米よりもしっかりと精米しているので米の粒が小さく、通常サイズの米を期待していた口の中は変な感じ(笑)
米の粘度も低いため、ぱらぱらとしていました。
米のジャンルで言うとエスニック料理のときにでてくるジャスミンライスに近いのかな~
なので、もしかしたらこの米はグリーンカレーやトムヤムクンなどの主張の強い食と合わせたらとっても相性が良いのかもしれないです!
そして、玄米もパクリ。
・・・もぐもぐ
・・・玄米はしっかりと味があって美味しい!!!
なるほど!
精米することで雑味の部分を削いでいる訳ですが、雑味=旨みなのです!
なので、精米していない酒米はしっかりと味があり美味しい。
味わいの抑揚はやはり少ないのですが、それでも粒がしっかりとしていて玄米は美味しかったです。
精米することでここまで味わいが変わり、そして菌にとってベストな状態になるんだと改めて知り感激しました。
実験結果:
酒米は精米することで旨みの成分でもある雑味を大幅に削り、削ることによりすっきりとした味わいになっていました。しかし、やはりそれは飯米としては物足りなさがありました。
でも決して「美味しくない」と否定するほどではなく、玄米の状態だと他の飯米と変わらないくらい味わい豊かで美味しかったです。