Tsutomu Sato

スポーツイベントプロデュサー /「楽しい場所をつくりたい」と想い続け5千人を盛り上げるショーから1万人集まるイベントを企画運営しています / スポーツビジネスコミュニティ #SAC 運営中 / 山梨・東京で2社経営 / 企画やプランニングでご飯を食べてます / Twitter:@2tomman

スポーツの語源は「気晴らし」。楽しむことからスポーツとの接点を

■ 2019年から「体育の日」の名称が「スポーツの日」に

2019年から国民の祝日である「体育の日」の名称が「スポーツの日」に改められます。内閣府は、その意義を「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」としています。

体育とは教育の”育”が入った言葉です。”体育”だと教育的なイメージが根強いことにあるため、より身近なスポーツというフレーズに差し替えることで万人に向け、より身近に感じる風潮を作りたいのだと思います。

■ そもそも、「スポーツ」の意味とは?

スポーツの語源はラテン語の『deportare(デポルターレ)』です。その意味は、気晴らしをする、休養する、楽しむ、遊ぶなどの意味があります。 つまり「スポーツ」は元々「競技」のことを指すのではなく、気晴らし、休養、楽しむ、遊ぶことを指しているのです。

スポーツには、この本来の意味である『楽しむこと』を大切にしていきたいですよね。

■ スポーツに触れる機会は「体育」から「習い事」へ

これまで運動(スポーツ)といえば、まず体育からの世代が多かったと思います。特に昭和世代の人は、幼稚園や保育園で触れる体育が、運動との接点。ゆえに運動とは、教育的なアプローチであるため、世代によって無理してやらされる印象が強いものなのです。

現代に関してはどうか。徐々に習い事を習う子供が増え、運動との接点が、スポーツの習い事になる世代が増えています。

■ 「スポーツ」に取り組む子供は意外と多い

私が主催として関わるイベントの「アクティブキッズフェスタ」にて昨年10月に参加者に向けて行ったアンケート調査にて、子供は現在、何かの「スポーツ」に取り組んでいますか?という設問に対して 86.7%が「はい」と回答されました。(保護者対象のアンケート:主に幼児から小学生の子供がいる保護者:389名)

スポーツに取り組む子供が86.7%という数字、これを読む皆さんの肌感覚としてはいかがでしょうか?私は多いな。という印象です。過去との比較ができないので、肌感覚に頼るしかないのですが、私の幼稚園児時代には、サッカーやプール教室などスポーツに通う子供で全体の86.7%を占めるイメージはないです。

参考:子供の「外遊び」が減少したと感じる保護者は86.3%【子供の「外遊び」と「スポーツ」の取り組み】に関する、保護者を対象としたアンケートの調査結果
https://www.info-activekidsfesta.tokyo/posts/5046925

■ 子供のスポーツが取り組まれる2つの要因

1つは、子供の「外遊び」が減少したと感じる親が増えている。もう1つは環境の変化によるプラス要素から。

その、子供の「外遊び」が減少したと感じる保護者については、前述のアンケートで、回答者の全体では86.3% 一都三県(東京・埼玉・千葉・神奈川)では87.6%、東京都に限定すると90.7%の保護者が減少したと回答しました。

子供の「外遊び」が減少したと感じる理由は、
「テレビゲームなど室内玩具などで遊ぶ機会が増えた」が 54.2%、「習い事にいく機会が増えた」が 50.1%「区画整理によって近所の道ばたなど遊ぶ場所が減った」が 45.8%「その他公園のルールが厳しい」が 37.5% でした。

これらの要因から今の親御さんたちは、「外遊び」が減少したと感じている。その一方、子供に 「体力向上のため」「子供の経験を増やしたい」という感情が根強く、スポーツに取り組む子供が増えているのです。

■ 2才から取り組めるスポーツ「ランニングバイク大会」

子供に 「体力向上のため」「子供の経験を増やしたい」という気持ちからスポーツに早くから取り組ませたい親御さんが増えている。

さらに、これらの親御さんの意識や環境的な背景も掛け算し、親御さん自身が子供達に積極的にスポーツへの参加に動いているのです。

そして、今、2才から取り組めるスポーツ「ランニングバイク大会」が日本中に広がっています。

小さな子供のいない親御さんだと、ご存知ないかもしれませんが、ストライダーというペダルなしの自転車に乗る子供が増えており、それを活用した「ランニングバイク大会」が日本国内で大小合わせ、約300大会が開かれているのです。

私が関わる「アクティブキッズフェスタ」においても、開催する2日間で延べ775名の子供たちがこのランニングバイク大会に出場します。

少し話の本質がズレるかもしれませんが、このランニングバイク大会は、日本国内から誕生したものです。ランニングバイクで代表されるブランドであるストライダーの日本輸入代理店をしている株式会社Ampus(旧豆魚雷社)が開発し、それが日本中に広がり、今や世界大会も開催されるほど。世界最年少となる2才から取り組めるスポーツが日本から誕生したのです。すごいですよね。

さて、話を戻しまして、スポーツの語源はラテン語の『deportare(デポルターレ)』です。

スポーツの本来の姿である『楽しむこと』から、子供たちとスポーツの接点が増えている現状を非常に良い傾向だと捉えています。

私も子供向けのスポーツイベントを主催する立場としても、スポーツの本来の意味である気晴らし、『楽しむこと』を大切にイベントをつくっていきたいと考えています。