名久井 咲

1988年生まれ。東京を中心に活動するフリーランスデザイナー。 主な活動内容はプロジェクションマッピングやレーザーマッピングによる空間演出と、グラフィックデザイン、web制作、映像制作による広告デザイン。オリジナルキャラクター「さくらいろのうさぎ」を始めとしたLINEタンプも販売中。  ◆ HP:https://nakuisaki.info 

介護施設と生活環境とデザイン

こんにちは、名久井咲です。

最近、私的なことですが実家に住んでいる母方の祖父母の介護のことがあり、月に一度は実家へ帰り病院や介護施設について調べたり打ち合わせをしたりしています。

祖父が先月から数週間、認知症の悪化で精神病棟へ入院していたので、お見舞いに行きつつ生活環境を見たり、介護の制度などについて思ったことがあったので、今回はそのことについてお話していきたいと思います。

入院病棟の現状

認知症の場合、入院先の多くは精神病棟になるのですが、精神病棟の部屋は、基本的にベッド以外のものが何もありません。

祖父の入院しているい病院は、灰色の壁に強化ガラスの窓、カーテンのない部屋でした。山奥にある病院のため、窓の外は森です。飲食物や物の持ち込みも禁止です。病状の度合いにもよると思いますが、人によっては脱走する患者さんや危険行為に走る患者さんがいるからなのだと思います。

ただ、病状がそこまで重度ではない患者さんにとっては、コミュニケーション含め、全くなにもない部屋での生活というのは、正常な人であっても何日もいたら精神的に病んでしまいそうな気がします。

病状様々な方々が入院しているので、何が起こるかわからないのですが、そういったことについて入院時に同意書へのサインを求められます。
案の定、祖父は他の患者さんに殴りかかられてようで、顔面に青あざができ、口内が出血する状態になりました。

治安も悪く、気力を失い認知症も悪化しそうな病院を見て、介護施設へ移そうと考えたのですが、やはり介護施設は介護保険を適用させてもかなりお金がかかります。

介護認定と介護施設について

介護施設にも介護認定の高い人が入れる「特別養護老人ホーム」、自宅に戻ることを目指して生活する「介護老人保健施設」、長期間入院して療養するタイプの「介護療養型医療施設」の3種類があります。
介護施設について調べるにあたり、介護保険制度について調べました。

介護保険制度を活用するために必要な介護認定は、市区町村の「福祉課」か、地域包括支援センターへ介護保険の申請をした後日、職員が自宅にやってきてヒアリングされ、さらに主治医意見書の内容を判断して決まります。申請から認定の通知までは一ヶ月くらいかかりました。

「要支援」か「要介護」のどちらに認定されるかで、受けられる内容が変わります。

要支援は1〜2段階、要介護は1〜5までの段階があるのですが、その段階によって介護保険適用割合が変わってきます。

認定には有効期間があり、新規だと半年、更新だと一年になります。ただ、急に状態が悪化することもあるので、介護度が合っていない場合は期間内であっても申請はできます。

実家での生活を見ていて祖父は要介護3の状態なのですが、現状受けている要介護度は要介護2の認定です。介護度が合っていないと感じるのですが、やはり期間まで待たなければならないようで、実際は色々と厳しいです。

要介護区分の目安

要支援1
日常生活動作(食事・排泄・入浴・掃除)の自宅での生活において、基本的な日常生活は一人で行うことが可能だが、手段的日常生活動作(買い物・金銭管理・内服薬管理・電話利用)のどれか1つ、一部見守りや介助が必要な人が対象です。

要支援2
要支援1に加え、下肢筋力低下により、歩行状態が不安定な人。今後日常生活において介護が必要になる可能性のある人が対象です。

要介護者
要介護者の区分は要介護1、2、3、4、5の5段階があり、身体・精神障害により、6か月にわたり、日常生活動作の一部または全面に介助を必要としている状態です。

要介護1
手段的日常生活動作でどれか1つ、毎日介助が必要となる人が対象です。日常生活動作においても、歩行不安定や下肢筋力低下により一部介助が必要な人が対象です。

要介護2
手段的日常生活動作や日常生活動作の一部に、毎日介助が必要になる人が対象です。日常生活動作を行うことはできるが、認知症の症状がみられており、日常生活にトラブルのある可能性がある人も対象です。

要介護3
自立歩行が困難な人で、杖・歩行器や車いすを利用している人が対象です。手段的日常生活動作や日常生活動作で、毎日何かの部分でも全面的に介助が必要な人が対象です。

要介護4
移動には車いすが必要となり、常時介護なしでは、日常生活を送ることができない人が対象です。全面的に介護を行う必要はあるものの、会話が行える状態の人が対象です。胃瘻や点滴で、食事介助の必要性がない人は、全面的な介護が必要でないと判断され、要介護4に該当することがあります。

要介護5
ほとんど寝たきりの状態で、意思の伝達が困難で、自力で食事が行えない状態の人が対象です。日常生活すべての面で、常時介護をしていないと生活することが困難な人が対象です。

出典:介護保険の介護度とは より

介護施設について

介護施設も価格帯別で調べていたのですが、貯蓄や退職金なしで年金のみの生活で入れる施設は、どこも待機人数が多いです。また、安めの施設だと設備だけでなく人件費も削減しているため人手不足となっています。

そのため、せっかく施設へ入ってもほぼ部屋で寝ているか、座っているかの生活になりがちだそうです。

施設を探す上で、金額面はもちろんですがサービスの度合いや部屋の具合、立地や送迎の有無など、様々な条件が絡んで来るため、早く施設に入りたくてもなかなか入れません。

反面、大手企業が経営しているような有料介護施設は部屋のデザインにまで気が配られていて、定期的なイベントも開催、施設もサービスも充実しています。価格帯は入居一時金が多いところで100倍近く違ってきます。

それから、介護保険は入院中、医療保険を使っている状態になるので使うことができません。
また、認知症になると口座からお金を引き出しをするのに手続きやや制限がかかるため、認知症が悪化する前に入院費や介護費用などを多めに引き出しておくことをおすすめします。

さいごに

こういった入院病棟や介護施設に、プロジェクションマッピングやインタラクティブなコンテンツを常設で取り入れられたら、少しでも暮らしに彩りが出るのではないかなと思いました。

こういった入院病棟の部屋は物があると危険なのはわかりますが、なぜ無地の壁でならなくてはいけないのか、とも思います。

介護施設にもインタラクティブなものを常に流しておけば、少しでも認知症への刺激になるのではないか、と思いました。

今後、もっと生活のためになる形でデザインを提供できたら良いなと思います。

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名久井 咲
1988年生まれ。東京を中心に活動するフリーランスデザイナー。
主な活動内容はプロジェクションマッピングやレーザーマッピングによる空間演出と、グラフィックデザイン、Web制作、映像制作による広告デザイン。
うさぎやねこのキャラクターのLINEタンプも販売中。

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