「食器はどこで買う?」問題
Posted by さなえごはん
食べることが大好きで、行きたい飲食店の情報を欲望のままに収集する。もはや私のルーティンワーク。気づけばブックマークは4000店を超え、苦笑とともに途方に暮れております。
食いしん坊が高じて料理もするようになり、それをSNSで発信し始めた頃に感じたのが、
「食器はどこで買う?」問題。
飲食店情報を集めたものはネットや雑誌などいろいろあるのに、食周りの雑貨情報ってそれに比べて極端に少なくない??というのが実感です。
食器売り場は、無印良品やIKEA、100均にもあるけど、そういうのじゃなくて、こういうのとかそういうのとかってどこで買ってるの?と首をかしげるばかり。(素敵投稿を指さしながら)
そんな思いから、自分なりに食周り雑貨の情報も集めるようになりました。
「食器ってどこで買うの?」と私と同じように思う方もいらっしゃるようで、投稿写真を見て「どちらの食器ですか?」と聞かれることも。
今回はご参考までに、私が普段どんなところをチェックしているのかまとめてみます。
(スポット名の太字部分にリンクあり)
■インテリアショップ・雑貨店
SNSで見かけて気になったお店をフォローしたり、そのお店がフォローしているアカウントを見たりして情報を集めています。
また、自分の生活圏や出かける予定のある場所のGoogleMap上で「食器」「雑貨店」などのキーワードで検索をして、写真や口コミから気になるお店を見つけたりも。
こうして集めた情報をGoogleMapのリストに保存しておき、何かのついでに寄れるようにしています。
マイリストから、少しご紹介を。
・道具屋nobori
置いてあるもののセンスも店内インテリアも素敵。意外にお手頃価格なのもお気に入り。
異国感が気に入っていて、食器以外の雑貨も熱心に見てしまいます。
ホーローのれんげを購入。手持ちのホーロー皿と合わせて。
笠間の陶器市・陶炎祭(ひまつり)に行くと寄るようにしているお店。
陶器を眺める時間はもちろん、大きな中庭から吹き抜ける風や揺れる緑に癒されます。
木製のコースターをお手頃価格で発見。
・久高民芸店
那覇に行ったら、寄らずに帰れないお店。
サイズや柄が多様なやちむんを、一度に検討することができます。
好みの柄の、欲しかったサイズのやちむん。食卓のスタメン入り。
■イベント
ここ数年、疫病対策で開かれていなかったイベントも少しずつ復活しつつあり、再開の報を受けてはいそいそと足を運んでいます。
▶生産者による市場
焼き物の産地では陶器市を開いているところも多いです。
陶器市では、いろんな作家や窯元の食器に一度にたくさん触れられるのが楽しみ。市場に出ないB品が用意されていることも多いので、品定めを楽しんで入手できるのも魅力のひとつです。
行きやすいところの開催情報を調べたり、好きな雰囲気の焼き物の産地があれば陶器市を目的に旅を計画するのも楽しいものです。
今年再開された大きな陶器市。
この陶器市はフードブースも充実しているので、焼き物に囲まれてビールとつまみで一杯という楽しみも。
こちらはB品コーナーから選んだ小皿。信じがたいお手軽プライスだった。
ガラスだけの市は珍しく、開催を聞きつけては訪問しています。
切子やうすはりなどのグラスはもちろん、食器や雑貨も売られています。
欲しかったうすはりを購入。B品として買ったけど、どこがB品なのか分からない・・・。
▶骨董市/蚤の市
各地の神社や広場で開かれる骨董市や蚤の市。
その市によって集まる出店者の傾向が違うので、足を運んでお気に入りの市や出店者に出会うわくわくがあります。
この骨董市は、和ものも洋ものもクオリティの高いものが集まっているイメージです。
食器だけではなく、カトラリーや布、木製雑貨など幅広いジャンルのものがあるので、眺めて歩くだけで刺激があります。
和骨董のブースで買ったトレイ。
・東京蚤の市
カフェや雑貨店の経営、雑誌の発行などを手掛ける手紙舎主催の大規模なマーケット。
入場料が必要だったり、かなり混んだりするのだけれど、会場全体の雰囲気でその世界観を体験するだけでも訪れる価値ありかと。
欲しかったカトラリーと、初見のガラス皿&カップのセット。
■フリーマーケット
実は一番購入しているのが、フリーマーケット。
「偶然通りかかって」という出会いから、SNSで知って駆けつけることまで様々なきっかけで購入しています。
なので、「どこの食器ですか?」とご質問いただいても答えられないことも多々・・・。すみません。
欲しかった絵皿を見つけた時は、心の中でガッツポーズ。 2枚あったのをどちらも即決で購入。
■ネットショップのポップアップイベント
私は実物を確認したい性格をしておりまして、ネットショップではあまり購入しません。
好みのネットショップはフォローしておき、ポップアップとなれば喜び勇んで、出かけるわけです。
SNSで見かけた瞬間に惹きつけられしまったお店。
時々開催されるポップアップイベントに駆けつけては、買い足しています。
盛るだけで、一気にオールドベトナムな雰囲気に。 食器が作る景色の力って、本当にすごい。
■リサイクルショップ
意外に、リサイクルショップに掘り出し物があることも。
入口に「会員制」と書いてあったりしてプロ向けかと思われがちですが、個人でも購入可能。
(購入時、会員登録を求められるかも知れませんが会費は無料)
新品以外にも、店舗使用されていた中古品のばら売りもあるので、宝探し感覚で入ってみるとなかなか楽しいです。
探せば、こんなのも見つかったり。
■旅先の窯元
自分の好みが分かってきたら、その生産地の窯元を調べておくのもいいかと。
スリップウェアで知られるこじんまりした窯元。あたたかい黄と茶の色味が好き。
悩みに悩んで、ぽってりと温かみのあるこちらを連れて帰りました。
■旅先のスーパー
旅先のスーパーの片隅で発見することもあるので、キッチングッズコーナーをスルーすることなかれ。
古びたデパート内のスーパーの片隅で見つけたこちら。 ぺなぺななアルミの感じがたまらんのです。
昨年の沖縄旅行でも、食堂でよく見かける赤と黄が配色されたあの箸をスーパーで買うんだ!と意気込んでいたのに、まんまと忘れてしまって自らを責め立てた帰路。
「スルーすることなかれ」とか書ける立場じゃない。
欲しかった箸。うめーしって言うんだって。
こんな風に「異文化のものを探す」という視点だと、アンテナショップを探すのも手だなーと最近思いつきました。つい食べものばかり見ちゃいがちなのでね。
ときめく食器との出会いのためには、購入場所探しはもちろん、欲しいものの具体的なイメージを持つことが近道かなと思います。
外食先で使われているものを気にしてみたり、いろいろと検索してみたりして自分の好みをつかんでおく。気になるものに共通するディティールがあれば、それを表す専門用語を調べてみる。そして、そのディティールのバリエーションを知る、と深堀していくと、イメージが明確になってくるし、周辺知識も得られて面白いです。
「いいな」と思う食器を見つけたら、料理がのるところに自分の手をのせてみると食卓での感じが分かりやすくなります。
手持ちの食器やカトラリーとどう合わせるか考えるのも、イメージの解像度を上げる手のひとつ。
食器って、役割としては「食べものが配膳されて、不便なく食べられる」ことだけ。なのに、こんなにもデザインが多様に生まれては変化をしていくのは、歴史的背景はありつつも「生活を少しでも楽しみたい」という思いが人間の根源にあるのだろうなーと、大げさながら思い至ったり。
自分をご機嫌にする食器探しの旅は、まだまだ続きます。