先日、TH_READの仕事の合間に中田島砂丘に行ってきました。
TH_READのアートディレクターシンゴ氏、そしてセコリ百景を運営する大滝氏と3人で。
天気は曇りでしたが、思っていた以上に風が強く、波も高くしけっていました。
浜松に行ったのは、TH_READがテキスタイル開発を依頼しているテキスタイルベガ様に繊維産業の衰退現状を取材することでした。セコリ百景という「伝統文化を日本に残し続けたい」をコンセプトにメディア運営をしている代表取締役の大滝氏と共に。
是非、彼にも静岡県浜松市の繊維産業の衰退を肌で感じて欲しかったので。
シンゴ氏とは数多くの生地屋を一緒に訪れていますが、本当に繊維産業の衰退は急速で、20年後には日本で生地が作れなくなるのでは、と、実感しています。
どうすれば生地屋が潤うのか。それは「多くの生地を発注すること」ただそれだけです。がここにも問題があります。「多くの生地を受注してもすぐには作れない」という現状があるのです。その理由は「生地を作るために糸を紡績しなくてはいけないのですが、その紡績屋が減少している。」そして「生地を織った後に、整理加工を施さないと生地にならないのですが、その整理屋も少なくなり、多くの生地を量産できない」現状にあります。
衰退激しい繊維産業に対し、我々TH_READとして、何ができるかを考えた時に、「魅力を発信する」ことに辿り着きました。まだまだ「多くの生地」を発注するほどの事業規模ではないTH_READはテキスタイルベガ様と一緒に浜松市のテキスタイルの歴史、そしてテキスタイルの魅力を多くの人に伝えていければと思っています。そのまず1つの手段として「セコリ百景」の大滝代表に力を借りました。日本人だからこそ、日本の過去を知り、日本の未来を我々が作る、という考えは大滝氏と私は同じ考えでいると、今回の旅で確認しあえた素晴らしい時間でした。
砂漠のなかで海を見ながら考えたことは、「どうしたら産業が盛り上がるか」「どうしたら繊維産業が後100年以上続くか」そんなことばかりでした。
TH_READ単体ではまだまだ無力ですが、多くの人がTH_READの活動に賛同し、この日本が作る最高級テキスタイルを世界へ発信する仲間が増えてくれれば、と、願いながら。
セコリ百景のホームページはこちら。
まだまだ知られていない日本。これからも伝えていきます。