今年に入って海外との交流が少しずつですが始まってきましたね。
現時点では個人の観光客に対してはハードルが高いようですが、団体や仕事の目的であれば日本に入国できるようになってきました。
それを改めて感じたのは7月に行われた「日本酒国際会議」に出席させていただいたとき。
日本酒国際会議とは?
世界60カ国が加盟している国際ソムリエ協会の各国のトップソムリエさんが日本酒の魅力を学ぶため来日。ソムリエ大会の世界王者など業界のレジェンドの皆様がお越しになりました。
ソムリエの皆様は日頃ワインを扱っており、同じ醸造酒とはいえ日本酒は全く未知のお酒。
それにも関わらず、非常に勉強熱心な皆様ととても有意義な時間を過ごさせていただきました。
今回の全体の流れは下記の通りです。
・複数の酒蔵見学
・地域の魅力スポット見学
・日本酒国際会議
・日本酒ペアリングディナー
この中で私は酒蔵さんのアテンドサポートで蔵見学、田んぼ見学、お酒の説明を、日本酒国際会議出席、ペアリングディナーに出席をしました。
酒蔵さんのアテンドサポートで非常に印象的だったのが、田んぼを見た瞬間に皆さんの目がキラリと光った瞬間。
夏場の見学だったため、非常に豊かな田んぼが見学できる良い季節。
その田んぼを見ながら彼らの興味はお米の品種が中心でした。
・このお米はどんなルーツを持っているのか?
・味わいにどのように影響するのか?
・美味しく造るためにはどうゆう処理をするのか
こんな質問が飛び交っていました。
日本人からするとほぼ毎食口にするお米ですが、欧米の方からすると「米」というもの自体の印象や距離感が全く違います。
だからこそ田んぼが印象的に写ったようですし、そこから生み出される日本酒への神秘を感じていただけたように思います。
久しぶりの英語での日本酒の説明で最初は私もタジタジしてしまいましたが、WEST SAKE L3の知識を少しずつでも発揮できていたことを願っています・・・
日本酒の熟成の可能性
日本酒国際会議やペアリングディナーに出席にして感じたのは「日本酒の熟成の可能性」について。
ペアリングでは実に8種類もの日本酒を合わせていきましたが、非常に評価が高かったのが熟成させた純米大吟醸を飲んだときでした。
冷蔵の環境で熟成させたその日本酒は、非常に滑らかでクリアな味わいなのに奥行きがある味わいでまとまりが感じられました。
恐らく熟成させていなかったら、まとまり感や奥行きは感じられなかったと思います。ワイン文化の中で評価をされる方々だからこそ非常にうまくいった熟成の日本酒は大きな評価を得ることになります。
蔵元さんに熟成について伺ったところ「やってみないとどんな味わいになるかわからなかったんだよね〜!こんなに評価いただいて嬉しいよ〜!」と笑顔で話していました。
日本酒の熟成に対して最近では価値観が成熟していっているように思いますし、少しずつ評価が広がっているように感じます。
海外の皆様に良い日本酒ライフを
国境が開かれてきたからこそ国際的な感覚を持ち続け、海外の皆様に良い日本酒ライフを送っていただくために尽力していきたいと思いました。