さなえごはん

いつものごはんにひとつまみのときめきを。 お料理を、作ったり考えたり伝えたり届けたり。 アルコールの優先順位高めで生きてます。                    ◆Twitter http://twitter.com/sanae_foodgeek ◆Instagram http://Instagram.com/sanaegohan

極私的「かっぱ橋道具街」案内

学生の頃、観光で初めて訪れたかっぱ橋。
プロ向けの問屋街然とした雰囲気に、わくわくと心躍らせたことを覚えています。

いつの間にやら食や料理関係のお仕事をするようになり、初訪問の頃には想像していなかった頻度で訪れるようになりました。

今回は、そんな私が数あるかっぱ橋のお店の中から、日頃頼りにしているところを「器」「調理器具」「包装用品」「その他」に分けて紹介してみようと思います。

*あくまでも個人的な好みによるものなので、ご参考まで。
*ジャンル分けは「私が訪れる目的」としているものです。洋食器に分類されている店舗に和食器が置いてある、ということもあるのであしからず。

 

■器

▶和食器

創亭やぶきた

しっかり和風の外観や内装から観光客向けのように見えながら、店頭に並べてある食器類にお値打ち品を見つけることがよくあります。

こちらで汁椀を800円程で購入したことがありますが、すっときれいなフォルムでそんな安価には見えず、かなり気に入って使っていました。

通りの左右に1店舗ずつ、2店舗営業されています。

 

田窯

かっぱ橋商店街の田原町側入り口にあり、古民家風の建物が目を引きます。店頭でセールを行っていることも多く、いつもたくさんの人でにぎわっている印象。

食器のみならず、箸置きなどの小物からガラス類、鍋用の杓子など、幅広いジャンルの品揃え。2階には贈り物にもよさそうな少し高級なものも並べてあり、和物を探す時にはよくのぞきに行きます。

 

▶木製・洋食器

風和里

木のプレートやカトラリーなどの種類が豊富。2階にも木製品がたくさん並んでいるので、お探しの方はぜひ。

地下にある、洋食器っぽいデザインの陶器やサイズ豊富に並ぶカスエラも魅力的です。

 

▶グラス

ミノチヤキッチンセンター

こちらはプロ向け感が強いお店ですが、だからこその品ぞろえとお値段です。
ビールを感動的においしく飲める松徳硝子さんの「うすはり」も置いてあり、その近くには木村硝子店さんのものも。グラスにこだわるアルコールラバーには宝の山です。
奥の方には、カトラリーやドリンク周りの備品などもあるので、家飲みを充実させるにはもってこいです。

 

■調理用品

▶一般調理用品

ニイミ洋食器店

言わずと知れた、かっぱ橋道具街のシンボル的存在のお店。屋上から見守ってくれる巨大おじさんコックを目にするたびに「掃除、どうしてんのかな」といらぬ心配をしております。

「洋食器店」と店名につくように、業務用の食器類もいいものが並んでいるのですが、調理用品の品ぞろえが素晴らしい。
「あれないかなー」という時は必ず覗いていて、その期待を裏切られた記憶は今のところありません。
加えて価格も周辺店舗に比べてお安いことが多いので、「何か必要になったらニイミ」というくらい頼りにしています。

 

キッチンワールドTDI

こちらには「ちょっと小洒落たものが欲しいな」という時に足を運びます。野田琺瑯や柳宗理ものなど、国内外のデザイン性の高いものが並んでいます。

店内奥にはプロ向けの調理器具も並んでいて、探し物がある時にチェックするお店のひとつです。
海外製のパーティ用プラスチック食器もたくさん揃っていて、ケータリングで使用する際には重宝している存在。

アカシアをはじめとするの木製食器や白い食器の品ぞろえも一見の価値あり。
(前述した「風和里」と同グループです)

 

釜浅商店

かっぱ橋で、おそらくもっとも洒落たお店。

包丁や鍋など、金属系が得意なイメージですが、その他にもこだわりの商品が並んでいて、製造メーカーや職人さんのストーリーを届けたいという思いが伝わる陳列には、胸が熱くなります。

包丁を買うと名入れしてくれるサービスがあり、私も名入れしてもらった牛刀を1本持っています。

 

▶製菓用品

おかしの森

あまり製菓にはなじみのない私でも知っていたお店で、サイズやメーカーなど国内外の多彩な製菓用品が所狭しと並ぶさまは圧巻。

知識が乏しいながらも、眺めているだけで楽しい光景です。

 

馬嶋屋菓子道具店

抜き型や焼き型など、あらゆる種類の「型」が、迫りくるくらいに感じる量で置かれている様子は、製菓好きの方にはたまらないであろう光景。
立て替えてかなりおしゃれになりました。

相談すれば、オリジナルの型や焼き印の製作にも対応してくれます。

 

浅井商店

決して目を引く店構えではないのですが、「かゆいところに手が届く」的なラインナップが印象的。以前、どこを探しても品切れしていた器具をこちらで見つけてから、信用を置いています。

お店オリジナルの商品開発も積極的にされていて、ユーザーの悩みに向き合う姿勢が素晴らしいなぁと思っています。

 

■包装用品

本間商店

原料店と包装店があるのですが、こちらの包装店には、いつもほんとーーにお世話になっています。
ケータリングで使用する消耗備品はほぼここで購入していて、店内のレイアウトも頭に入っているほど。

業務向けなので、ロットが大きかったり、飾り気のない内装だったりしますが、包装の備品で探し物があれば訪れて欲しいお店です。

 

シモジマ

本間商店さんより、小さめのロットで買い物ができるシモジマ。
2022年5月のリニューアルで取扱商品が減ってしまいましたが、それでも頼れる存在です。

包材はサンプルをいただけるものも多いため、サイズを確認したり他スタッフと検討する必要があるような場合には、非常に助かります。

 

伊藤景パック デザート&ダイニング店

食品のパッケージ専門店。製菓周りが強いですが、料理に使用するものもデザイン性の高いものが多いです。

特にオリジナルブランド「WASARA」シリーズはスタイリッシュで、紙皿のイメージを大きく変え、ケータリングのある景色にも影響を与えたものだと思っています。
そのWASARAシリーズのものを、店頭で確認して購入できる店舗としても貴重な存在です。

 

■その他

ヒノデ

最後に、「ちょっと一杯」にベストフィットな居酒屋をご紹介。
カウンターのみの小さなお店なのですが、ハイボールは氷なしだったり、サワーは透明の氷柱で作ったり、ドリンクもフードも気の利いた内容で、とても好みなのです。
人けの少ないマンションの1階で、中の様子も見えないので入りにくいかもしれませんが、酒飲みにはたまらない空間が待っているので、気になる方は扉を開けてみてください。

 

私情満載の記事になってしまいましたが、どのお店にも思い出と感謝があって、今回まとめられてよかったな。
かっぱ橋を訪れる際のご参考に、少しでもなったら嬉しいです。