SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

ハコ

箱というものが好きだ。

靴の箱が捨てられなかったり、引き出物でもらった桐の箱が捨てられなかったり。

実家の引き出しの中は、いろんな箱の組み合わせで、しきりが作られていた。久々に実家に帰ったりして、あぁ、なるほど、このサイズはこう使うのね、と若干感動もしたりする。主婦の知恵というよりも、なにかそれを越えたパワーを感じる。

ずっと昔に買ったアディダスのadicolor(確か真っ白いスニーカーにペンキのスプレー缶がついていて、それで好きな色に塗ってくださいね、というやつ。結局真っ白のままはきつづけたけれど。)の箱を靴下入れに使っていた時に、家に遊びにきた友達に、お前主婦だなぁと言われたこともあった。

箱を作るのも好きだ。

もとを返せば平たい板の集まりなのだけど、その集まりで立体になって、モノになる感じがする。

ひとの集まりも似ている気がする。みんな平たい板かもしれないけど、誰かがZ方向に向いた瞬間に立体になって、鮮やかさがまして、何かがおこったりするかもしれない。

縦の板はあなた、横の板はわたし、Z方向の板はあのこ〜。

それを幸せと呼ぶのだろう。

 

今日は雨だったので、朝からせっせと箱を作っていました。

箔で印刷したりしてしまったら、よだれがとまらない。

 

 

Shingo Kurono

 

 

 

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