街角 マチコ

ロシア生まれの電子楽器、“テルミン”の演奏家。 国際的怪電波ユニット“ザ・ぷー”という音楽ユニットで活動する傍ら、テルミン教室“テルミン大学”を主宰。 現在60名ほどの生徒にテルミンを教えている。 ライブではたくさんの人に、教室ではひとりひとりにテルミンという楽器の魅力を伝えるべく奮闘中。 NHKで放映されたサカナクションの音楽番組「シュガー&シュガー」でテルミンを担当。 PV「テルミン・テルミン」⇒ https://www.youtube.com/watch?v=q68rViaWvSU

映画「ICECREAM FEVER」のBGMにテルミン! #82

映画のBGMに楽曲提供をしました。テルミンで!

7月14日公開の千原徹也さんの初監督作品「アイスクリームフィーバーという映画です。

ザ・ぷーでは作曲は街角マチオですが、今回は100%マチコが作りました。自分で録音もしました。全トラックを!

コロナ禍でライブもなくなり、仕事もヒマになった時に、「家でひとりでできることを増やしてみよう!」というキャンペーンをはじめたのです。

小山田壮平さんの録音に参加したときに、小山田さんからデモ音源としてGragebandのファイルが送られてきたのがきっかけでした。

iPhoneにデフォルトで入っているアプリGrageband、空き容量を確保するために、いつも真っ先に削除していました。プロがこうやって使うものなのね。Gragebandさん、今までごめんね。と、そこで興味を持ち、何ができるアプリなのか初めて開けてみました。

一通り操作して覚えるために作ったのがこちら、テルミン以外の伴奏トラックをGragebandで作りました。

 

小さなミキサーを買って、録音もできるようにして、作成したトラックとミキシング、そして動画を撮って編集してという一連を一人でミニマムにできるように。

そんなことが実を結んだような気がしたのも嬉しかった。

そして、一旦録音して提出後、千原さんから1つ変更のアイデアが届きました。その結果これまでにない雰囲気の曲が誕生しました。

なんと嬉しいことでしょう。しかも、すごくステキな映画なんです!

アートディレクターの千原徹也さんが初めて撮る映画。千原さんの想いが詰まっています。

先日公開された予告編はこちら。

 

「映画制作をデザインする」

これは、映画の情報が解禁され、いろいろなところに書かれている千原さんの言葉。

これはきっと映画を観れば全体から感じ取れると思います。映画のありようそのものがデザインです。

なんか漠然としててわからない?
私がここに要約して書くよりも、ご本人の言葉を読んで公開を待つのは映画が2倍も3倍も楽しくなる魔法と言えるでしょう。
千原徹也さんのnote、ぜひ読んでみてはいかがでしょう?

 

昨年末、とある忘年会でテルミンを演奏し、さらに興味のある方はテルミンを体験したりという、ゆったりした時間がありました。

その時に千原さんもテルミンを体験され、少しお話したのがきっかけでした。

初めてお会いしたその場で、映画のお話をくださったのです。ご縁としか言いようがない出来事!

主題歌を担当された吉澤嘉代子さんも、ザ・ぷーで幾度もご一緒している大好きなシンガー。

こんな形でご一緒できるなんて。

映画もライブだ!

曲を作ることになり、まずはその時点での編集中の動画を送っていただき、それを何度も見ながらいろいろ考えて作っていきました。

先日ついに編集が終わって完成したものを、編集スタジオで音響関係のスタッフさんたちと監督と一緒に、最終確認の上映をするという日があり、初めてスクリーンで見ました。

家のノートPCで何度も何度も見た映画、スクリーンに映し出されるものを大勢で見届けるライブ体験は全く違った高揚感があって最高でした。

音楽ライブとちがって、演者がその場にいるわけではないけれど、みんなで見るということの楽しさはやっぱりある!「シン・ゴジラ」の発声上映なんてのもありましたね。

上映中に笑い声が起きたり、終わったら自然に拍手が起こったり。その場にいるみんなの熱量を感じながら一緒に観る。現代は家でも映画が見られてしまうけれど、やっぱりそんなライブ体験とともに映画を観たい!

全体を5回以上、あるシーンは100回以上観ている映画ですが、今度は公開を待っていたお客さんたちと一緒に映画館で見られるのが今から楽しみでなりません。

テルミン大学にもポスターを貼って公開を心待ちにしています。