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発酵文化研究所(運営:株式会社Career Lab) 自身の経験から、日本人の身体に合う伝統的な「発酵食品」を手軽に続けられるようレシピ提供、ワークショップ、食育・腸活アドバイス、各種商品開発を行う。 酒粕料理研究家/発酵マイスター/上級食育アドバイザー/腸活アドバイザー

十五夜と月見酒

いつも、ありがとうございます。
発酵文化研究所です。

まだまだ暑い日が続きますが、
季節は少しずつすすみ、もうすぐ十五夜。

今年は9月29日ということで、
十五夜の由来や歴史などについて書かせていただきます。

①十五夜とは?

今年は9月29日と書きましたが、
十五夜は年によって日にちが変わります。

これは、旧暦と新暦の違いによるズレから生じるもの。
毎年、9月の中旬から10月の上旬くらいに、

旧暦の8月15日が来ることから、その日が十五夜とされます。
由来は、中国の中秋節が発祥とされており、

月を眺めながら、五穀豊穣を祈りつつ、
お茶や餅などを楽しむ行事でした。

これが、平安時代になって日本に伝わり、
貴族の楽しみとされていました。
江戸時代には庶民にも広がり、
収穫を喜ぶ祭りとしての意味合いを持ち、
感謝の気持ちを表す行事とされていたようです。

②お供え物と楽しみ方

十五夜というと頭に浮かぶのはピラミッド状に積まれた団子。

月見団子とも言われ、
月のように丸い団子をお供えすることで感謝を表しています。
十五夜なので15個お供えします。

他にも、この時期に収穫されたばかりの農作物をお供えし、
こうした収穫にも感謝の気持ちを表します。

秋なので、芋や栗などをお供えされることも。

私は大好きな里芋を衣かつぎにしてお供えし、
お酒と共に楽しむことにしています。

作り方は簡単。
小ぶりの里芋を茹でるか蒸して、
塩や醤油、味噌などでいただくのですが、
独特の香りと食感は病みつきです。

電子レンジ調理でも簡単にできてシンプルなので、
たくさんある里芋の品種の中から、
お好みの里芋を見つけてみたり、
お子様と一緒に、皮がツルンとむけるのを楽しんでみたり♪

旬の物に触れて、記憶に残していくためにも、
こうした行事は大切にしていきたいなと思っています。

③最後はやっぱり「月見酒」

古来より秋の収穫を感謝しつつ、
月の下でお酒を楽しむ風習があったと言われています。

少し過ごしやすくなった秋の夜、
月を見ながらいただくのは、とても風流です。

太陽の下で飲むお酒とは違い、
空を見上げながらのお酒は、とてもゆったりしていて癒されます。

多忙な日々を過ごすことの多い現代人。
こうして静かに過ごす時を作るのも大切なこと。

せっかくなので今年の十五夜は、
ほんの少しの時間だけでも、
夜空を眺めながら過ごしてみてはいかがでしょうか。