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発酵文化研究所(運営:株式会社Career Lab) 自身の経験から、日本人の身体に合う伝統的な「発酵食品」を手軽に続けられるようレシピ提供、ワークショップ、食育・腸活アドバイス、各種商品開発を行う。 酒粕料理研究家/発酵マイスター/上級食育アドバイザー/腸活アドバイザー

北海道の食を巡る 取材旅 vol.2【鮭】

いつも、ありがとうございます。
発酵文化研究所です。

前回ご紹介した和商市場では、
数々の鮭と保存方法などにも出会いました。

北海道の方の食生活に欠かせない「鮭」について、
今回は、ご紹介させていただきます。


①鮭について

一般的に私達にとって身近なのは白鮭です。

とてもキレイな色をしていますが、
白身魚に分類されており、
色の成分は美容や疲労回復などに効果があるとされる、
カロテノイド系色素のアスタキサンチンによるものです。

漁獲量では北海道が、だんとつの量とのことで、
今回の旅の中でも、何度か遡上を見ることができました。

鮭の種類。
色々な鮭の名前を目にしたり聞いたりしますが、
実際、何種類あるかご存知でしょうか。

確認してみたところ、
魚類の分類体系において、サケ属には7種類あるそうです。

1、秋鮭(白鮭)
2、紅鮭
3、銀鮭
4、キングサーモン
5、カラフトマス
6、サクラマス
7、ニジマス
どのくらいご存知でしたか?

それぞれに、大きさや特徴も違い、
その個性に応じた調理法でいただくと、
さらに美味しく味わうことができるとのことでした。


体長60cmを超える鮭も並びます。


最近では、このように切り身でも販売されているようです。

右下に写る「山漬」は初めての出会いでしたので、
鮭専門店の方に、お話しを伺ってみました。

②山漬けとは

お忙しい中、作業の手を止めてお話ししてくださいました。

山漬けの由来は、
塩をした鮭を山のように積み上げるからとのこと。
意外とシンプルな理由でした。

その山のようになった鮭を、
何度も上下を入れ替えるという作業を、
水分が抜け、旨味が凝縮されるまで繰り返すし、
約3割程度も、水分が抜け凝縮するまで手間暇を掛け続けるそうです。

どうして、そんな手間を掛けるのか・・・
産卵期期などで、美味しくない鮭も出てきます。
そうした鮭を、おいしく食べるための知恵だったと知りました。

手間暇をかけ、
微生物による発酵と熟成によって旨味を凝縮することで、
美味しくし、価値を高めることで無駄にしたりしない。
先人の知恵に感動です。

山漬けを焼いたものをいただきましたが、
アッサリとしているのに、しっかりと鮭の旨味を感じる、
とても不思議な感覚でした。

普段、見掛けることの少ない鮭の山漬けですが、
もし出会う機会があれが、ぜひお試しいただきたいです。

とても価値ある食文化だと思います。

最後に鮭の食べ方を聞いてみると、
やっぱり「焼いて食べるのが一番!」とのことでした。
他には「ちゃんちゃん焼き」「石狩鍋」と。
次々に、鮭料理が出てくるのも北海道ならではかなと感じました。


山漬は切り身だけでなく1本売りも。
鮭好きに人気とのこと。

③番外編

鮭の漁獲量日本一とはいえ、
他にも、こんなに色々な魚介の宝庫である北海道。

初めて見る魚や貝類に驚いたり、
この大きさでこの値段??とスケールや価格に驚いたり。

同じ国でありながらも、
こんなに違う食文化を持つ日本。
まだまだ発見がありそうで楽しみです。

最後になりましたが、
お忙しい中、色々と細かく親切にお話しくださった和商市場の皆様。
本当に、心より感謝申し上げます。