前回は、なぜプロジェクションマッピングは費用がかかるのか、を機材面についてお話しました。
今回は制作面について、どうしてプロジェクションマッピングの制作は時間がかかるのか、をお話していきたいと思います。
プロジェクションマッピングの制作
プロジェクションマッピングを実地するためには、
①企画・ディレクション
②視察・設計
③映像・音の制作
④機材一式
⑤設営・運搬
⑥現場でのマッピング作業
⑦当日のオペレーション
この流れになってきます。
どのような目的でプロジェクションマッピングをするのか、ターゲット層はどこか、テーマは何か、といった企画。
現場を見てプロジェクターやスピーカーの設置できる場所の確保や図面の作成、常設の場合は工事業者との打ち合わせも必要になります。
また、コンテンツが完成したあとも、現場でのマッピング作業やオペレーションが必要なため、作って終わりにはならないのです。
プロジェクションマッピングのコンテンツ制作
コンテンツ制作は2Dと3Dの映像制作と、映像に合わせた音楽やSEの制作が必要になります。
映像制作は、いわばアニメや映画を作るのと同じで、絵コンテやビデオコンテなどを作成した後、建物などの形状に合わせてモデリングをしたりしながら進めていきます。
また、アニメや映画制作とは違い、プロジェクションマッピング特有の投射物に合わせた表現は、下の画像のような映像になるため、映像だけ見てもわかりにくく、想像力や経験が必要になってきます。
↑壁がボコボコと飛び出てくる演出をするときの元映像
映像の尺も5分前後のことが多く、短い時間で印象に残るようなものを作成しなければなりません。
制作期間がとれない場合はどうすればいいか
通常、大手だと1年以上かけてプロジェクションマッピングの企画制作を進めていくこともあります。私が実際にやってみた経験上では、短くともだいたい3ヶ月くらいは期間が必要です。
まれに1ヶ月後という案件もあり、できなくはないですが、話がまとまっていない状態での制作になるため、非常に非効率的になってしまいます。
そのため、どうしても制作期間がとれないけれども、導入したいという場合は、コンテンツ内容をある程度制作側に任せてしまうか、もしくはやりたいことをしっかり明確にしておくことが大切でしょう。
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名久井 咲
1988年生まれ。東京を中心に活動するフリーランスデザイナー。
主な活動内容はプロジェクションマッピングやレーザーマッピングによる空間演出と、グラフィックデザイン、Web制作、映像制作による広告デザイン。
うさぎやねこのキャラクターのLINEタンプも販売中。
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