さなえごはん

いつものごはんにひとつまみのときめきを。 お料理を、作ったり考えたり伝えたり届けたり。 アルコールの優先順位高めで生きてます。                    ◆Twitter http://twitter.com/sanae_foodgeek ◆Instagram http://Instagram.com/sanaegohan

昆布〆牡蠣の新じゃがブルスケッタ [レシピ#1]

冬のスーパーの牡蠣売り場。毎度飽きずにフリーズしては購入を迷うのが風物詩になっているわたし。
今の時期に何を作ろうかと考えると、牡蠣が登場する確率もけっこう高くて。
値引きにでもなっていようものなら、連れて帰らずにいられないし。

寒いのは大の苦手なんだけど、冬が旬の食べ物は大好き。
(ま、どの季節でも旬の味覚には目がないのだけれど)

生牡蠣を昆布締めしてみたい!」という思いつきから、こんなのを作ってみました。

 

■昆布〆牡蠣の新じゃがブルスケッタ

・材料(2人分)

生食用牡蠣 8粒
片栗粉 大さじ2くらい
出汁用昆布 牡蠣を挟んで覆える量

新じゃが(中) 2個
オリーブオイル 適宜

バター 10g(できれば無塩)
味噌 大さじ1くらい

ディル 適宜
ハード系チーズ(もしくは粉チーズ) 適宜

・やること(だいたい)

牡蠣を洗う→昆布締め(一晩)→焼く
新じゃがをゆでる→切って焼く
盛る

 

◀Let’s cook!

①牡蠣を洗う。ボウルに牡蠣を入れて片栗粉をふりかけ、混ぜて全体に行き渡らせる。ひだの間も指で軽くこする。
冷水を入れてやさしくもみ洗いをする。汚れなくなるまで水を変えて何度か洗い、キッチンペーパーで水気をとる。

②出汁用昆布に牡蠣を並べてその上にも昆布を置き、ラップで包んで一晩おく。
*ぷっくりした側を互い違いに並べると、できるだけ少ない面積で並びます。

③牡蠣を覆っている昆布を外し、牡蠣を昆布に乗せたままフライパンで弱火で焼く。昆布の上で時々ひっくり返しながら、ぷっくりしたら昆布ごと皿に取り出しておく。

④新じゃがをきれいに洗い、芽を取ったら皮ごと水から茹でる。上下を返しながら茹で、つまようじがすっと入るくらいに火が通ったら湯から取り出す。
皮付きのまま1個を1/4の輪切りにし、オリーブオイルをひいたフライパンで両面を少し色づく程度に焼く。

⑤盛り付ける。焼いた新じゃがに味噌を塗ってバターをのせ、牡蠣ものせる。ディルを散らしてチーズを削りかける。

*有塩バターを使う場合は、味噌の量を少し減らしてください。
*チーズは粉チーズでも結構です。
*昆布はざっと洗ってラップして冷蔵庫保管し、鍋出汁に使ったり、刻んで味噌汁に入れたりして食べ切りました。

 

【使いまわせる料理ポイント】

・根菜は水から茹でる
野菜を茹でる場合、
・土の下で育つものは水から茹でる
・土の上で育つものは湯で茹でる
と覚えておくと、迷わなくて済みます。

 

【使用したおすすめ料理グッズ】

・マイクロプレインのゼスターグレーター

マイクロプレインのゼスターグレーターは、ハードチーズはもちろん、レモンの皮などもストレスなくおしゃれに(←大事)削れます。
紅茶に生姜をおろし入れて温まるジンジャーティにしたり、
買ってきたケーキにチョコレートを削りかけたりするなんて用途も。

歯の向きに沿って、表裏をさっと洗って乾かすだけでいいので、お手入れに気を使うこともありません。

無くても生活には困らないけど、料理を少し豊かにしてくれる、わたしにとって大切な道具のひとつです。

牡蠣を好きになったきっかけ

こんな牡蠣好きのわたしですが、広島出身にもかかわらず、在住当時は苦手でめったに口にしませんでした。

土地柄、季節になれば牡蠣フライがよく食卓に上りましたが、あの強い磯の香りやなんとも形容しがたい食感が「おいしい」につながるには、幼すぎたのでしょう。
(あとは、一度の印象で判断して拒否し続けるという、我の強いやっかいな子どもだった恥記憶)

それが手のひらを返したような現状に至ったのは、成人してから帰広して宮島を訪れた時、土産物店の店頭で焼き牡蠣を食べたのがきっかけでした。

殻の中でぷりっぷりに焼かれた大振りの牡蠣とその汁を口いっぱいに含んだ瞬間、今までの印象とのギャップに目が白黒して、軽く混乱すらしたような。
それからは堰を切ったように、牡蠣の摂取にいそしむ日々を送っています。

いやーやっかいな子どもから、少しは大人になって本当によかった。

 

こんな風に、大嫌いだった食べ物を大好きになった瞬間を、他にも何度か鮮明に覚えているのですが、それはまた別の機会にでも。

皆さんのそんな話を収集するのも楽しいだろうなぁと空想しながら、また次回。