テレビ好きであることは、以前こちらの記事に書いたとおりなのですが、なかでもドラマがかなり好きでして。
新クール前に情報を集め、集めたにもかかわらずほぼすべてのドラマを録画しては、見続けるものを選ぶという筋金入りです。
食いしん坊属性が強いこともあり、やはりおいしそうな食べものが出てくるドラマに惹かれがちなのですが、その中でも特に印象に残っているものを勝手におすすめ。
今回は、外食もの(なんてジャンル分けがあるのだろうか?)は含めず、調理場面がすてきな作品に絞ってみました。
1.きのう何食べた?
(テレ東「ドラマ24 きのう何食べた?」より引用)
私があえて語るまでもない大人気ドラマ。
シロさんがケンジのことを思いながら買い物して料理して、それをちゃんと言葉を尽くして「おいしい」と伝えるケンジの様子が、なにげない食卓のありがたさを伝えてくれます。
料理単品ではなく、献立の考え方も含めて表現されているのもおすすめポイント。
元々原作のファンだったので、キャラクターの映像化がどうなるか不安もあったのですが、
初めて内野さんのケンジを観た時、その完全なケンジ具合に「すご!」と声が出たのを覚えています。
2.問題のあるレストラン
(FOD「問題のあるレストラン」より引用)
大いなる信頼をおいている坂元裕二さんの脚本。
強烈な(そして、特に放映当時では珍しくない)セクハラを筆頭に、なかなかしんどいテーマが織り交ぜられる作品なんだけど、そんな中、舞台となるビストロがゲストの心をつかんでいく様子にぐっと来ます。
実は登場する料理以上に、雑居ビルの屋上に作り出された、あのビストロの空間に魅せられていたんだと、今回の記事を書く中で気づきました。
冬の寒い時期の設定にもかかわらず、小さなサンルームと屋根もない広いテラス?が客席。
そんな半分以上外の空間を、クロスやキャンドル、花などでセンス良く飾り、なんともワクワクするお店に仕立てているのです。
料理のレシピそのものだけではなく、そのまわりにあるこういう高揚感も、このころから好きだったんだなぁ。
3.ハングリー!
(カンテレ「ハングリー!」より引用)
このドラマを取り上げるにあたり、『問題のあるレストラン』もそうだけれど、「レストランらしからん場所で、逆境を乗り越える料理ドラマ」に惹かれがちなのだな、と自覚しました。
こちらも、倉庫のような店で革ジャンやジーンズを着たゲストに、らしからんフレンチがふるまわれる場面が印象深いドラマ。
出てくる料理に料理名もクレジットされて、今より知識がなかった頃の私の料理好奇心が大いに刺激されたのを思い出します。
4.みをつくし料理帖
(NHKオンデマンド「みをつくし料理帖」より引用)
江戸の町で、上方出身の女料理人が奮闘するドラマ。
上方と江戸の食文化の違いにとまどいながらも、彼女の料理が受け入れられていく様に心躍ったなぁ。
敵対する店とのやりとりや人間関係に気をもまれつつ、画面に映る食材や料理のうつくしさに夢中になりながら鑑賞していました。
5.深夜食堂
(「深夜食堂」より引用)
狭いコの字カウンターで繰り広げられる、深夜の歌舞伎町での人間模様。
特別な食材や料理ではなく、でもいろいろあった心と胃袋に沁みるごはんと酒が、オレンジがかった電球色の中で供される景色は、観ているこちらまでしみじみと癒してくれるのが大好きです。
観ていると、必ずおなかが鳴ってしまいます。
6.À Table!(ア・ターブル)
(水曜ドラマ23「ア・ターブル」より引用)
BS松竹東急では、上質ですてきなドラマが作られていて毎クール注目しているのですが、中でもこのドラマは空気感含めてとても好きです。
1シーズン目は過去の偉人が食べていたかも?なレシピを再現する「歴史のレシピを作って食べる」、続編は『暮らしの手帖』のレシピから作って食べる「ノスタルジックな休日」とテーマを変えて続いています。
ぜひまた新シーズンがあるといいな、と期待しているところ。
7.天狗の台所
(BS-TBS「天狗の台所 Season2」より引用)
現在、第2シーズンが放映中の推しドラマ。
「天狗の末裔が里山で暮らす」という現実離れした設定なのだけれど、むんと草いきれが伝わるような濃い緑の風景とみずみずしい調理場面が、頭のてっぺんから足の指先までを癒しでたぷたぷに満たしてくれるような作品です。
映画「リトル・フォレスト」と同じように、日々の小さな営みひとつひとつをいつくしんで暮らしたいなぁと思わせてくれます。
他にも、気に入って観ていた作品がたくさんあるのですが、今回はここらへんで。
この記事を書いていて、あらためて「料理って”調理して食べる”だけじゃないんだなぁ」と、その周辺のことも含めて好きなのだなぁと思わされました。
「自分で自分を楽しませてみよう」という視点、忘れないようにしていきたいな。