今日は、いつも以上に心踊る日だ。
新発田市にある日本料理の名店「ついしん手紙」で史水会が開催されるからだ。
7月19日当日、気分の高揚感をかき消すようなゲリラ豪雨に見舞われた。
浮足立つ気持ちを落ち着かせるには充分すぎるほどの激しい雨だったが、10分ほどの車待機の後、無事に雨が上がり、気を取り直してお店に入った。
総料理長やスタッフにご挨拶をし、史水会の流れを確認した。
以前、地元食材や地酒を中心に振る舞われる会席料理を頂いたことがあるが、唸るほど美味しかった。
今日も料理長が精魂を込めて、色々と仕込みをしてくれているようである。
さて、いよいよ史水会開宴である。
髙澤社長から、史佳SAKEプロジェクトの取り組みを紹介して頂き、私の乾杯の発声で、史水会がスタートした。
私はすぐに楽屋に戻り、ミニライブの準備に入る。
特別な会ということもあり、滅多に弾かない『ワイハ節』をオープニングで演奏することに決めた。
この『ワイハ節』はゆったりとした曲調で、今日の会の雰囲気にぴったりだ。
2曲目は少し趣を変え、『津軽三下り』を選曲し、軽快で華やかな演出にした。
史水とマッチングするように考えられた会席料理では、肉のお寿司も登場し、ご参加の皆様から笑みが溢れていた。
会の後半では、菊水酒造の若月取締役と私で、史佳SAKEプロジェクトの経緯や酒造りの秘話に至るまで、話題を提供した。
門外不出の酒造りの細かい情報が、造り手の目線で語られた。
会の締めくくりは、『津軽じょんから節』。
数日前、和歌山県の速玉大社で奉納演奏を行った後の初仕事だったこともあるのか、気持ち清らかに演奏ができた感覚があった。
美味しい料理と史水を堪能できることだけではなく、特別セットリストの三味線演奏や、門外不出の酒造り秘話に至るまで、この会に参加しなければ体感することができない、まさにプレミアムという言葉がふさわしい特別な会となった。
このような素晴らしい会を成功させるには、必ず志の高い方々とのご縁が欠かせない。
菊水酒造、ついしん手紙、史佳の三者が協力し、特別な史水会を実現させることができた。
会場に並ぶ史水の空き瓶の数が、参加者の皆様の満足度がどれほどかを教えてくれた。
同時に、史水プロジェクトが素晴らしい結末を迎え、感謝と感慨深さでいっぱいである。
改めて、このプロジェクトに関わっていただいた全ての方々へ、心から感謝の気持ちをお伝えしたい。